秋も深まったこの頃、夏は雨ばかりで思う様な活動が出来なかったが、どうしても本年度に行っておきたいキャンプ場「かみとくツーリストキャンプ場」に向かう事にした。
このキャンプ場、私が持っているガイドブックには事情があり載っていない。
私が偶然知ったのも良く見に行くサイトで紹介されていたから。
私は、ノスタルジックな廃校が好きなのだが(マニアという程のものでもないのだけれども)、小学校の廃校を利用したキャンプ場という事で、これは是非利用したいと考えた。
ちなみに過去には「YAMANONAKAカムイミンタラ」という同様のキャンプ場を利用しています。
今回は天候が悪いのでジムニーの出動です。
いきなりですが、美深ー歌登スーパー林道です。折角歌登に行くので、スーパー林道を使い、かねてから行ってみたいと思っていた函岳に向かいます。
スーパー林道とは、言葉通り高規格な林道な訳だが、元々は林業振興、森林保全の為に作られたものらしい。
私の持っている地図上の呼び名は「美深歌登大規模林道」となっているが(スーパー林道と大規模林道は似て非なるものらしい)、道路に掲げている青看板にはスーパー林道との表示もあったりして、どの呼び名が正しいのか良く分かりません。
まぁいずれにしても立派な林道である事に違いありません。
砂利道に入り函岳までは27キロの道のりだが、走り易い道路で多くの区間を時速40キロ前後で走る事が出来、目的地にどんどん近付く。ただ、対向車・バイクには注意が必要で、出会い頭に衝突する事を念頭に置いて走らねばなりません。
対向車は一切なし。紅葉を楽しみながら走る。
林道は大抵沢沿いに走っているので景色は良い。
雨が降っているので埃も巻きあがらない。落ち葉の絨毯の上を走る感じで走り心地も良い。生憎の雨とも言えないな。
こんな道路が延々と続きます。
雨の紅葉も中々オツな感じだが、風もあったので時々折れた小枝が道路を塞いでいた。(水を含んで重くなった枝や幹が風で折れるのです)
林道走破は土砂崩れも心配だが折れた樹木による通行止めも心配なのです。
函岳まであと20キロ。時折看板が設置されていて、心細い中大変助かります。
大体渓流沿いに走っているので、そういった景色も楽しめます。
加須美峠です。ここから一旦左折し10キロ先の函岳に向かいます。周囲は霧が立ち込めて来ました。
物々しいゲートです。そしてお決まりの「熊出没注意」。霧もあって少々心細いが頑張って向かいましょう。
※本年度は10月中旬でこのゲートが閉じられます
この悪天候の中、自己責任の注意書きに若干ひるむのであった。
天気が良ければ左には素晴らしい景色が見えるのでしょう。
森林限界の高度に来たらしく、樹木もまばら。
どうにかこうにか函岳に到着。も、みぞれが降って来た。
風は暴風レベルでここで万一の事があっては大変と徒歩ですぐそこの山頂にも向かわず慌てて下山。
オホーツク海や利尻富士が見えたかって?それどころか100m先の物体の確認も怪しいものでした。。。
綺麗な景色の画像はコチラ(美深町のサイト)
函岳から10キロ下り、先程の加須美峠の分岐を今度は歌登の方へ向かいます。ここから約20キロの林道走破が必要です。
遭難多発地帯・・。山菜採りの方の遭難が多いのでしょうか。
交通事故は・・ハンドル操作を誤れば多くの場所で片側が急な斜面になっているのでケガだけでは済みそうもありませんね。夏場のオフロードバイクが沢山走る時期は対向車同士で冷や汗が出る事も少なくないでしょう。
雨が強くなり、林道はさながら小川の状態。おいおい、無事帰る事が出来るのか?かなり不安になる。
兎に角ジムニー頼り。「頑張れジムニー・・」と呟きながらの運転。
場所によっては路肩が崩れかかっていたり、道路が水でえぐられており、普通の乗用車で無傷で走るのは厳しいかも知れない。
ある程度のハイペースで走る。ABS効きまくり、下りのブレーキングではテールが再三スライドし、谷間に落ちやしないかと冷や汗モノ。
(ジムニーは全域後輪駆動で走りました)
山を越え谷を超え、、登ったり下ったりを繰り返しながら走ります。
ナビの走行軌跡を見ると画像奥に見える山の中腹を走って来たようです。
道道120号線に到着。林道を50キロ以上走破。長かった・・・
スポーツドライビングだった・・
他の車等とは全くすれ違いませんでした。ゼロです。
それから程無くして目的地の「かみとくツーリストキャンプ場に到着」
だが誰も居ない。ネットで管理人さんが出掛ける事があるという情報を見ていたので、今回もそうなのだろう。
施設を撮影。あー思い通りの素晴らしいキャンプ場ではないか・・・。
窓から元校舎内を覗く。いい感じだ。すっかり気に入ってしまった。
管理人さんがいなければどうにもならないので、ここから8キロ先の温泉施設がある「歌登健康回復村」に向かう。
ここは温泉施設があるホテル以外にもゴルフ場やキャンプ場があり、「ふれあいの森キャンプ場」を見学する。このキャンプ場はちょっとした山の天辺にあり、サイト自体は狭いものの、景色が良く、設備も立派で大変気に入った。
時間潰しも兼ねてグリーンパークホテルでひとっ風呂。
この田舎(失礼)にとても綺麗なホテルです。人の居ない山奥の林道を激走してきた私にとっては何だか懐かしい近代文明の匂い・・
沸かし湯の温泉でしたが、とても綺麗で、湯船から沢が見えて大変良かったです。
歌登の町で食材を買い込み、再びキャンプ場に戻るも、誰も居ない。
最近読み始めた「私は魔境に生きた」
終戦も知らずニューギニアの山奥で原始生活を十年過ごした日本兵の手記。
500ページを超す大作。
この手の話では終戦を知らず30年前後ジャングルに生きた小野田氏や横井氏が有名だが、この本の著者島田氏を含む元日本兵4人はニューギニアの山奥で開墾し、家を建て、原住民と交流し、野菜の種や犬や家畜を得、毎日の食生活に四苦八苦しながらも望郷の想いを捨てず生きるのだ。
さて、キャンプ場の駐車場で管理人さんを待ち、(電話をしても通じず)読書を2時間ほどしていたら、管理人さんがようやくやって来て「もうキャンプ場はクローズしたので・・水も落としたし・・」との事。
ホームページには具体的に10月14日までやっていると書いてあったハズと言っても変わらず・・。(予め予約をしようと思ったのだが、HPに予約はしなくても大丈夫、ぶらりと来て下さいと書いてあったので予約をしなかった。)
釈然としなかったが、仕方が無い。諦める。
入口にキャンプ場は本年度は終了したと書いておいて貰えればもっと違った行動が取れたんだけどなぁ。私の様に今時期に来るキャンパーも珍しいんでしょうね。
近隣にはキャンプ場が幾つかあるが、午後3時半、雨も降っており、午後5時近くには暗くなって来る。家に帰る事にした。
残念でしたがこのキャンプ場は来年訪問する事にします。^^
ではまた・・