今年から毎週末に自分の時間が取れる可能性が高くなったので(昨年迄は少年野球があった)、‘天気が悪い日は無理をせず、出掛けない’と決めていた。
さて、6月15日(土曜日)朝起きてみると小雨だ。今日は出掛けるのを控えようと思いつつ北海道各地の天気予報を調べると稚内方面には雨が降らないらしい。
じゃあってんで、北上する事にした。
幾つかは行き先を決めておこうと一考、日頃の妄想からすぐに
① ウソタンナイで砂金掘り
② エヌサカ線(電柱も標識もない一直線の道路)
③ 稚内のミシュランガイド一つ星の蕎麦屋「はるな家」さん
④ 宗谷の道立オートキャンプ場
⑤ 豊富温泉
には行くぞと決まったのであった。
実は朝早起きしてワックス掛けしていたのだが、若干雨に降られて車が汚れてしまい、このままではテンションが上がらないので名寄のGSで洗車した。
名寄のバイパスを走る。まあまあの天気になってきた。
R275 音威子府(美深国道)にて。6月らしい風景。
この辺りまで走って来ると‘日常’から解き放たれ、素の自分になる。
家の棚から適当に昔のCDを持ってきた。浜田省吾のCDを何年かぶりに聴いてみたんだが・・
J-BOY。昔はただ何となく聴いていただけだったが、この年になって聴くとまあ味わい深い歌詞じゃないの。。空に向かって歌いながらドライブ。。
PM12:35 第一の目的地「ウソタンナイ砂金採掘公園」に到着。
明治31年、北見枝幸のパンケナイ川で砂金が発見され引き続き頓別川の上流のウソタンナイ川でもさらに有望で良質な砂金の存在が明らかになると、大勢の人々が全国からこの地へ殺到し、瞬く間にゴールドラッシュが始まった。この頃の北見枝幸の入込み数は1万人を越していたことが推定される。
=以上 浜頓別町HPからの引用です=
ウソタンナイ砂金採掘公園には立派なゴールドハウス(管理棟)が建っており、2002年にはここで砂金採掘世界大会が開催されたとの事。ワクワクするねぇ~。
上)インストラクターの I さん。とても丁寧に教えて下さるので安心です。
砂金採掘は勿論有料(大人500円)だが、2つのコースから選択出来る。
① 初心者や時間の無い方向き、シンクの中で砂金探し。
② ウソタンナイ川で昔ながらの道具を使って砂金探し。(採掘成功の保証無し)
500円さえ支払えば、必要な全ての道具を貸してくれますので手ぶらでOK。
さて、私が選んだコースは勿論!「②のウソタンナイ川で昔ながらの採掘コース(採掘出来る保証無し)」です。受付の方は「うまくいくかどうかは運次第だねぇ~、頑張って!」と言っていたけど、気合があれば何とかなるだろ!
クワの様なものは「カッチャ」、木の板は「ゆり板」と言います。
=砂金採りの流れ=
① 川上に向かって立ち、ゆり板を足で踏んで沈める
② カッチャで川底の砂利をゆり板にのせる
③ ゆり板にのった砂利の中から大きな石を手でよける
④ ゆり板を持ったまま川下に向かって立ち、川の流れで石を排除していく
⑤ 金は石に比べ遥かに比重が高いので、最後の最後には金が見えてくる
(なんと金の比重は水が1に対し19.3もある!鉄は7.86)
・・・とまあ文にすると簡単なんだが、非常~に重労働なのである。
1.川の流れに負けずに立たなければならない(緩やかな流れだけど・・)
2.カッチャで川底の砂利を引っ掻くのが結構体力を使う
3.水が冷たく手が辛い(その内麻痺し、何も感じなくなるので問題無し)
4.腰が弱い人は要注意。中腰作業多し。
5.最初は金がどんなものなのかも分からず作業するので何だか不安
6.ゆり板を上手く振るのに慣れるまで30分は掛かる
ん?・・・こ、これは・・・・・・・
2時間もの格闘の末、腰もそろそろおかしくなる頃に、何やら金色の物体があるのを発見。
思わず動揺。川岸までゆっくり歩いて行き、ゆり板をそっとそっと置く。私はこれ以上無い位にしゃがみ込み、ゆり板を覗き込む。
「間違いないよ」「だって金色だもん」と割と大きな独り言を呟き、20メートル先で同じ様に作業しているベテランの若夫婦に近付き「これ金かい?」とあくまで平静を装い尋ねる。
「ああ、そうだね、金だね」ベテランはベテランらしい落ち着いた口調で、それを伝えてくれた。
「やった・・やったよ・・・・」もう諦めようとしていた矢先の発見だった。
早速インストラクターのおじさんや受付のおばさんに報告に行くと、一緒に喜んでくれ、感無量。
恐らく時価にすると数十円程度の砂金ではあるが、金は金である。
記念に700円でケースを買った。インストラクターのおじさんはサービスで何粒か砂金を足してくれた。ありがとうございます。
是非また来ますね。
無事ミッションを一つ遂行し、再びノンビリ走りだす。続いてはエサヌカ線だ。
見渡す限り真っ平らな景色。日本海側のオロロンライン(道道106号線)には距離で負けるが、右手にオホーツク海が見え、雰囲気では引けを取らない。
道路の先が空に溶けているのだ。
猿払(さるふつ)の海岸に特産品ホタテ貝の貝殻の山。
北上を続けると・・・霧です。日中なのにね・・・。寒くなってきた。。
「北海道立宗谷ふれあい公園」に到着。情報誌で調べていたが、予想以上に立派な施設のようだぞ・・・。
ここはさすが道立の施設らしく、とてもお金が掛かっている。設備の行き届いたオートキャンプ場、まるで別荘かと思えるほどのロッジ11棟、野球やサッカーも出来るグラウンド、今やアウトドアに欠かせないパークゴルフ場、子供達が伸び伸び遊べる野外遊戯場、レストランに売店など、至れり尽くせりだ。
ビジターセンター(管理棟)
フロント。ここで利用料金を支払う。
入場料(大人1名)・・・1,400円
フリーテントサイト(一般的なオートサイト)・・・750円
合計2,100円
一見高い様な気もするが、綺麗なシャワー設備の利用は無料だし、その他トイレなど設備管理が行き届いているので納得できます。
私「今日のキャンパーは何組位ですか?」
受付の方「今日は・・・・(何となく言いにくそう)、お客様だけです。。。」
な、な、何とこの広大なキャンプ場が貸切だとぉ!?
ゲートをくぐり。。。
ああ、やっぱり誰もいない・・・・
適当に場所を選んでテントを張る。
この手の大きなキャンプ場で貸し切りだったのは私の記憶では3回目だ。
1回目(2012年)・・とままえ 夕陽ケ岡オートキャンプ場
2回目(2013年)・・羊蹄山自然公園 真狩キャンプ場
先程のビジターセンターとは別に素敵な綺麗なセンターハウスがあり、コインランドリーやシャワーの設備がある。これ全部貸し切りですか~? やりたい放題じゃないか!(何がw)
ロッジはお風呂やキッチンが付いており別荘気分を味わえます。
一泊12,200円~です。(入場料別)
で、夕食をとるべくミシュランガイド(北海道版)、稚内の一つ星蕎麦店「はるな家」に向かったのであった。
たまたまお客さんが一段落ついたところで店主とその奥様と雑談。
48歳の時に脱サラして蕎麦店を開業したとの事。
ミシュランガイドに掲載された話をお聞きすると、ある日、日本人とフランス人の二人の男が蕎麦を食べにやってきて、一口二口食べたところで箸を置いた。はるな家の店主が「何かありましたか?」と声を掛けると二人はおもむろに立ち上がり、ミシュランの名刺を差し出したという。
店主おすすめの「鴨せいろ(980円)」を頂いた。勿論美味しかったですよ。
その後スーパーに寄り、「たらの芽の天ぷら」「茶碗蒸し」「マーガリン入りのパン」「日本酒」「カップヌードル」などを買ってキャンプ場に戻り、そこからは焚き火をしてゆっくり寛いだ。キャンプ場にいますけど自炊はゼロですから。
丸太を輪切りにしたものをくべる。「燃えろよ、燃えろ~よ♪」古っ。
丸太の輪切りは知人から頂いたもの。
大体午後7時位から10時位までこんな感じでウダウダやっておりました。
何を考えていたのかは全く思い出せません。
焚き火って何故かは分からないが時を忘れる不思議な作業だ。
午後10時過ぎ、丸太を焼き尽くしたところで御開き。就寝・・・zzz
午前3時頃、トイレに行きたくなりテントから這い出す。ウッカリメガネを掛けずに出たのだが、テントの先わずか数メートルの所にでっかい生き物が!!
まだ薄明かりでしかも霧がたちこめていて、一瞬ヒグマかと思って腰が抜けた。
抜けたところでそれがエゾシカと分かって胸を撫で下ろす。。
上)エゾシカこっちを見ている図
海上保安庁や海上自衛隊御用達と言われるSONYのラジオを買って初めて使った。隣に今まで使っていた安物のELPAのラジオを置いて感度を比較したが・・。全く違う。SONYの方は午前4時からのコンフェデレーション日本対ブラジルをバッチリ聴けたが、ELPAの方は全く駄目だった。
午前7時出発。キャンピングカーサイト前で。
ロードスターを停めてある場所に、長~いキャンピングカーを停める様になっています。
さて本日一発目は宗谷丘陵に行きます。
宗谷丘陵。天気はイマイチだが、これはこれでいい風景だ。
道路が白っぽいのはホタテ貝の貝殻を撒いてあるからです。
宗谷丘陵は、宗谷岬南部に広がる標高20メートルから400メートルまでのなだらかな丘陵地帯。地形は、地理学者・鈴木秀夫東大名誉教授により、2万年前の氷河期に形成されたものと確認され、北から南に向かい標高が高くなり、緩やかに起伏しているが、深い谷はほとんど存在しない。明治期の山火事によって樹木が消失した。気温が上がらず強風が吹くため、現在も樹木が回復していない。そのため、樹木にさえぎられることなく、肉眼で周氷河地形を見ることができる数少ない場所となっている。=ウィキペディアより=
アイフォンでパノラマ撮影してみた。
ずっと向こうに「宗谷岬ウィンドファーム」(風力発電施設)が見える。
宗谷岬ウィンドファームでは57基の風力発電機が稼動していて、これだけで稚内市の年間消費電力の6割を発電しているという。凄いですね~。
上)宗谷岬ウィンドファームの場所
では続きましては予定通り「豊富温泉」に行きますか!
天気は相変わらずパッとしないし、霧も出ている。
豊富温泉郷に到着。前にもお世話になった「町立のふれあいセンター」で入浴。
ふれあいセンター内。食堂もあってゆっくり出来る施設です。
豊富温泉の特徴と言えば勿論「油」。元々石油の採掘時に温泉を掘り当てたのが始まりの温泉郷で、このふれあいセンター内の浴場は「湯治用の浴場」と「一般客用の浴場」の二つに分かれており、入浴料500円を払えばその二つとも利用できる。
「湯治用の浴場」は正に油風呂で、においや見た目は、まるで地獄にでもいるかのような雰囲気だが、皮膚病に効くと全国的に有名でアトピーなどの患者さんが来ているようだ。また全国にお湯を発送しているとの事で、私が行った時も宅急便がポリタンクにお湯を沢山積んで行った。
この温泉は是非一度は体験してみるべき。特徴の強さは日本屈指だろう。
前に来た際は湯治用の湯船に入っただけだったので、今回は一般客用(油をある程度濾過してある)を利用。石油の香りが何ともクセになりそう。
お昼時でお腹が空いて来たので音威子府の咲来(さっくる)にある蕎麦屋(また!)で幌加内蕎麦を頂く事に。(何故か音威子府蕎麦ではない)。
まぐろホタテ丼セット(980円)を頂く。
蕎麦はもちろん、刺身がとても美味しかった。右端の自家製羊かんはサービス(店内で販売している)
蕎麦はラーメンと比較してハズレ(好みの問題ね)がほとんどないので安心な食べ物です。
という事で、今回の旅も中々充実した楽しいものになりました。ではまた!^^