このところ何かと忙しくて暫くキャンプ旅をしておりませんでした。
お盆休みは妻の実家に帰省し、旭川に帰宅したのは8月15日。17日までがお盆休みなので、2日間どこかに出掛ける事に。
以前から一度行ってみたかった利尻島に行ってみよう。部活が休みだった息子を誘って行くぜ~。
上画像)最近ディスカバリーチャンネルの「名車再生!クラシックカー・ディーラーズ」でロードスターが取り上げられた回を見た。
番組の内容はポンコツ名車を安く仕入れ、アチコチ修理&お化粧して仕入れ値よりも高く売ろうって話。
ロードスターは世界で一番売れたオープンカーとしてギネスブックに登録されており、私の乗るNA型ロードスター(ライトパカパカのね)は総生産43万台。販売台数は北米とヨーロッパで7割位を占めるのではないかな?
世界中に愛されたクルマなのであります。
今年、NA型ロードスターは発売25周年を迎えた。私はひょんな事からこの型のロードスターに乗り始め、同じ型に2台乗り継いだ。
・オープンカーだ(当然だけど)
・軽い(約1tしかない)
・基本壊れない(日頃の整備要)
・アフターパーツが沢山(飽きない)
・安い(これが最も魅力)
っていうのがこのクルマの良い所。
ゴーカートのちょっと大きめの、自由に公道を走る事が出来るクルマがロードスターだ。
私の乗るロードスターは1800ccの平凡なツインカムエンジンで、馬力はたったの130PSしかない。今や35GT-Rなんて軽~く500PSを超えているので、そこだけ見ると耕運機並のスペックだけど、軽い車体と非力なエンジンパワーを使い切って走るのが意外と楽しい。
思えばロードスターをキャンプ旅に使う様になってから5年が経ったなぁ。
正に相棒だ。
普段はジムニーやアイシスに乗っているのでロードスターに乗るのは月に2、3度。他にもスーパー7とかエリーゼとか欲しいクルマが沢山あるけれど、もしそれらのクルマを買ったとしてもこの相棒ロードスターはずっと乗り続けたい。
オロロンラインの傍ら3.1キロの間に28基ズラーっと並ぶ風車が壮観なオトンルイ風力発電所。この風車は高さが99mもあるんだぜぇ~(マンション30階相当)
そして旅人憧れのサロベツ原野の海沿い一本道を稚内に向かって北上。
ガードレールどころか電柱すらないんだ。
ノシャップ岬。漢字で書くと「野寒布岬」
アイヌ語の ノ=岬、サム=~の側 が語源。
本来は岬の側のコタン(集落)を指す言葉からきている。根室のノサップ岬(納沙布岬)と語源は同じ。
(北道邦彦氏 アイヌ語地名で旅する北海道より)
AM10:50発のフェリーに乗る。上画像は乗船待ちをしている所。
途中雨に降られてクルマが薄汚れているのが残念。
行きはガラガラ。フェリーにクルマを載せる時はバックでずーっと入って来なければならず、マニュアル車は結構キツイ。
トランクキャリアには途中の海岸で拾った流木を積んでいる(焚き火で使うか、インテリアとして使うか・・・)
フェリーの料金表は上。人間はともかく、車はそれなりの運賃が掛かる。
ロードスターは幸い全長が395ミリなので片道14,180円。
ちなみにチケットを購入する際は往復で買うとお得。
片道で買うと14,180円×2=28,360円だが、1,410円お得な26,950円となる。
自動車航送運賃にはドライバーの2等運賃も含まれており、あとは息子の1人分の運賃を支払えばOK。ま、大体3万円程掛かった(近いけど結構高いな)
2年前に焼尻島に上陸したけど、その時の運賃は航行距離が遥かに短いので半分位だった。
息子は中2なので、こうやって2人で旅するのも最後かも知れないなあ。良い思い出です。本当は家族で来たかったのだけど。高校生の子供が部活があって駄目でした。妻もそういう事で家で留守番・・。(かえってゆっくり出来て喜んでいるらしい?)
1時間40分の航行で利尻島に到着。利尻富士が綺麗だ・・
ちなみに白い恋人のパッケージの山は利尻富士です。知っていました!?
(私は今回の旅で初めて知りました・・)
当時の社長が利尻富士を見た際、ヨーロッパの山を見ている様だと感激し、
ヨーロッパ風のお菓子を目指していたのが採用のきっかけだそうです。
下船。この船(フィルイーズ宗谷)には、人間632名・トラック21台・乗用車55台を積載出来ます。ただ今回(行き)は車両は十数台だけだった。
このガラガライメージが帰りに問題となるのだが・・
上陸後は本日の宿泊地を求めて走ってみる。一応事前の候補としては
① 利尻島ファミリーキャンプ場ゆ~に
・・・綺麗に整備され、利尻富士温泉が直近にある
② 利尻北麓野営場
・・・新しい設備の上、オートキャンプ場もある
③ 沓形岬公園キャンプ場
・・・海と利尻富士が同時に展望出来るキャンプ場。温泉も近い
①~③まで順番に見て、気に入った所にテントを張ろう!って感じ。
上画像は①の利尻島ファミリーキャンプ場ゆ~に。利尻富士の登山口がそばにある為、登山客が多いようだ。少人数用のテントだらけで驚いた。
こんなキャンプ場に来たのは初めて。しかしナカナカ良い雰囲気で気に入った。
利尻北麓野営場は利尻島で唯一オートサイトが3つあるという事で期待して来たのだが、ちょいと狭いな。それとサイトの草が生えっぱなしでスッキリしない。
電源付きで2,500円は割安だが、ちょっと保留。
利尻島にはヒグマやキタキツネがいないので、後方が森林であっても北海道本土で感じる恐怖はない(←これ意外と重要)
島を一周がてら沓形岬公園キャンプ場を目指す。
利尻島は道路を走って一周53キロ。
ついでに良さげな飲食店があったら「ウニ丼」を食べるつもり。
最高級品の特産利尻昆布が無造作に置いてある。右のひと山で市場価格ウン十万円なんだろうなぁ。
飲食店はあるのだが「ウニ丼」のアピールが見当たらない。道路を歩くおじさんに尋ねると「ウニは最近不漁で今ウニ丼をやっている店は余りないんだよなぁ」との事。えー!?そうなの? とりあえずウニ丼のノボリがあった店をようやく見つけて入店。大漁亭とは豪快な店名だ・・。
私「ウニ丼やっていますか?」
店主さん「あー2人分ならギリギリあるよぉ」
私「良かった。じゃあお願いします!」
さてようやくありついたウニ丼だが、お値段は幾らだと思います?
2,500円!?そう、北海道ではウニ丼に多い価格ですね。
3,500円!?そう、ネットで調べると利尻島のウニ丼はこの辺の価格ですね。
しかし・・・私の注文したウニ丼は・・・・・4,500円也!!!!
入店の際にウニ丼って言ってしまったものだから、もう注文するしかなかったのである。後でニュースで知ったのだが、ここ最近ウニが不漁で市場価格が30%も上がっているらしい。3,500円×1.3=4,550円。何だ、計算が合っているではないか・・・^^;
4,500円×2人分で何と9,000円、福沢諭吉券1枚に迫る金額ではないか!
最高級の利尻昆布を食べて育った最高級エゾバフンウニ。納得しましょう!(涙)
で、結局 ウニ丼の大漁亭からほど近い沓形岬公園キャンプ場に宿泊する事に。
「やっぱり海が見える所がいいよね~っ」という事で意見が一致し決定。
今回のテントはMSRのスキニ―ワンと2度目の登場BUNDOKのソロドーム1。
キャンプ場から200mの利尻ふれあい温泉でひとっ風呂。湯舟によって掛け流しがある変則的温泉。いい湯でしたよ。
夕食は海鮮バーベキューでもしようかと近場の小売店に行ってみたのだが、これといった地元ものがなく・・(中国産のアワビが売られていてビックリした) 結局焼き肉をしたのでありました。
この日の夜、天気は快晴。星が降って来るような素晴らしさ。
息子は一心不乱に焚き火に興じておりました。焚き火って大人でも面白いもんね。
場内が街灯などで意外と明るくて、長時間露出撮影するのに不向きな条件だった。
午前3時半頃目が覚め、カメラ片手に岬を散策。
午前8時半のフェリーに乗る為に午前7時にキャンプ場を出発。
途中 利尻富士が見えるステキな景色があったのでちょいと撮影。
利尻島には数日滞在し、山登りをしたり、釣りをしたりしないと勿体ないね。
今度来るときはそうしようっと。
利尻島に来る時のフェリーはガラガラだったので油断して帰りの予約をしていなかったのだが、朝一でフェリーターミナルに来てからそう時間も経たない内にモノ凄い人でごったがえしてくるではないか。
ターミナルの窓口の方「あー車両ですか・・キャンセル待ち3台目ですね」との事。あぁそうか~、今日は日曜日。休日最終日だもんな~。
本日の航行は午前8時半と午後2時半と午後5時。全て予約で一杯らしいので、本日中に家に帰れるのか微妙になってきた。
とりあえずキャンセル待ちをしたのだが、ここで奇跡。ギリギリ3台のキャンセルが発生したのだ。
フェリーターミナルの人が言うには大抵キャンセルは1台か2台なのでツイているとの事。
ああ助かった~。今日帰れなかったら仕事を1日休むところだった・・。
車両60台のラストに滑り込んだ我がロードスターは船の乗降口そばに鎮座。
乗客数百人の最後の最後に乗船したのだが、甲板で出航を待つ沢山の乗船客に見られながらバックで積み込んだので妙に緊張した。
出航時刻はお盆帰りの客で混み合っていた事もあって15分も遅れており「このロードスターかぁ~!?、遅刻した迷惑千万な奴は~」と思われていたに違いない。
違うんだよ~、フェリーターミナルには朝一で到着していたんだよ~。
無事乗船。良かった~。思わず息子とハイタッチをしてしまったぞ。
午前10時に稚内に無事上陸。ああ良かった。これで今日中に家に帰れる。
安心感からとりあえず宗谷岬に向かう。
宗谷岬は今日も大賑わい。チャリダーからライダー、徒歩ダーまで大集合。
せっかく天気も良い事だし、宗谷丘陵に行ってみる。
ここは明治時代、山火事によって樹木が消失。低温の上、強風が吹く環境の為、現在まで大きな樹木が育たなかった。そのため、樹木にさえぎられることなく、肉眼で周氷河地形を見ることが出来る希少な場所らしい。
ホタテの貝殻が撒かれた白い道。
「心が洗われる場所」に相応しいね
息子も感動していた。来た甲斐があった。
トータル57基の風車群も壮観だ。
この辺りはスッキリ晴れる事がそう多くないので今回はラッキーだった。
続いて猿払道の駅に隣接する「レストラン風雪」にホタテカレーを食べに来た。
猿払のホタテと言えば今や日本最高峰のホタテとして全国に名を馳せているが、かつてこの村は「貧乏見たけりゃ猿払行きな」と言われる程の貧困村だったらしい。
1970年代初めに首長以下村人達が一丸となりホタテ漁興しに取り組み、今では「ホタテ御殿」が立ち並ぶ豊かな村となったのだ。
息子はホタテラーメン(972円)、私はホタテカレー(972円)を頂いた。当然だがカレーにするとどんな食材でもカレー味になってしまい、繊細な味が分かり難くなるが、しかし惜しみなく入っている猿払産ホタテの味はル―全体にしみわたり、これぞ猿払カレーと言えるものだった。
最後にエサヌカ線を走る。ここは天塩を北上したオロロンラインとはまた違った北海道らしい風景。息子もビックリしておりました。
クルマの上で息子がバンザイしているかの様に見えますが、数十匹の吸血アブにまとわりつかれて地図を振り回し悲鳴を上げているの図です^^;
クルマの排気ガスに反応を示して大集合しているようです。
という事で突貫親子キャンプ旅は終了^^/