2014年9月某日
☎「ミスターaz 長万部まで来て欲しい。仕事だ。」
私「えっ?おしゃまんべ!?」
☎「そうだ。10月の3連休の真ん中12日によろしく」ガチャ・・
こ、これは・・3連休キャンプ旅の大義名分が出来たではないか!^^
10月11日(土曜日)AM8時、のんびり出発。雨上がりで時折水しぶきがロードスターを襲う。今年は綺麗なまま走る事がナカナカ出来なかったな~。
翌日午前中に仕事があるので50%は仕事の事を考えている。
体調を万全に保つ為、高速道路を使って向かう事にした。
今年7月から週末等のETCを使った高速料金が大幅に上がったので何だか勿体無い。
ロードスターのトランクにはビジネスバック・シューズ、スーツケース、を入れてあり、普段より荷物がかなり多い。
高速道路も千歳で飽きて下道に。もうすっかり枯れ葉が舞う季節。
内浦湾(噴火湾)に出る。やっぱり海っていいね。天気もまずまず。
PM1:20 JR長万部駅にて。AM8時頃に出発したので、大体5時間掛かってココまで来た。走行距離は290キロ位。
この駅で「長万部名物’かにめし本舗かなや ‘のかに飯弁当」を買うぞっと。
今や日本に名を轟かせている駅弁、かに飯弁当の発祥は’かなや‘さんらしい。昭和25年から作られているそうだ。
駅の売店には冷凍物しかなく、店員さんに教えて貰い、歩いて30秒、目と鼻の先にある「かなや」さんの店舗まで行く事にした。
駅前の通りに かにめし本舗かなや さんの店舗がある。右側のビルが かに飯を食べられる食堂。左側の建物が かに飯弁当を購入出来る店舗。
かに飯弁当はこちらで。1,080円でした。
ピンクのクラウンが停まっていた。いつ見てもパンチがあるねぇ。
長万部の街から2キロ程の所にある長万部公園キャンプ場に来てみた。来てみたというのは、まだどこに宿泊するか決めていないから。
候補として近隣には歌才AC場、ピリカキャンプ場もある。
ところがひと回りキャンプ場を歩いてみて、大変ココが気に入ってしまった。
全体として決して最新の設備ではないが、隅から隅まで手入れが行き届いており、場内にはゴミ一つ無く、汚れがちな炊事場のステンレスはピカピカ、トイレも虫一匹落ちておらず、トイレットペーパーは三角折りしている程 細心の注意が払われている。
街や温泉からも近いので何かと便利。宿泊地決定。
明日の午前中に仕事があり、スーツに着替え、身だしなみを整える必要がある為、バンガローを借りようと思ったが、5棟あるバンガローは残念ながら全て予約済みで借りる事が出来ず。
一泊5,000円だが、外観は洒落ており、トイレやキッチンも付いているコテージ寄りのバンガローが5,000円とは格安だ。
バンガローは借りられなかったが、テントサイトも素晴らしい。上画像では分かり難いが、テントの横には川が流れており、夜にラジオを少々大きくしても人様に迷惑をかけないし、逆に他のキャンパーの物音や声も聞こえにくい。
シーズンオフでキャンパーもまばらだったので騒がしくならないであろう炊事場の傍にテントを張った。
立派なテーブルセットがあって何かと便利。これも高ポイント。
そして何より素晴らしいのが画像の様にクルマをサイト脇に駐車して良い事。
荷物運びは面倒だからね~。これで料金は何と一泊500円!安い!
キャンプ場の航空写真。赤いポイントが私のキャンプ地。横に川が流れているのがお分かり頂けよう。キャンプ場は広大で木々が程良く立っていて良い雰囲気。
先程買って来たかにめしをキャンプ場据え付けのテーブルで頂く。
美味しかったです。
キャンプ場から18キロの所にある名湯「二股らじうむ温泉」に来てみた。
この温泉は明治時代に湯治場として開湯されたそうで、戦前は帝国陸軍の保養所でもあったらしい。
一応HPもあるが、効能しか書かれておらず施設の内容は分からないし、事前のネット調査ではイマイチ全貌が掴み切れない温泉施設だった。
経営者が度々代わっているのが原因だろうか。
私の持つ上の温泉本にも記事が無かったのは何故なんだろうか。
券売機で入浴料1,030円(この手の施設にしては高いな~)を支払い、胸を躍らせて長い廊下を浴場へ向かう。脱衣所に到着も鍵付きロッカーが無く、そばにいた常連さんに聞くと貴重品はフロントに預けるとの事。
また長~い廊下を逆戻り。貴重品が入ったリュックをフロントで見せると、20センチ×10センチ位のプラスチックのカゴを見せられ、このカゴに入らない場合は預かる事が出来ないと。仕方が無い。そこからまた駐車場に戻りクルマに入れた。
という事で、ようやく服を脱ぎ捨て浴場へ一歩踏み入れる。メガネがあっという間に曇り辺りが良く見えないが、何か様子がおかしいぞ。曇ったレンズの向こうに女性が何人も湯船に浸かっているシルエットが見える。
フルチンで歩きながら、湯船の湯を桶ですくって体に掛けながら(シャワーなんてものはありません)、周囲を注意深くゆっくり見渡す。1,2,3,4,5・・30畳位のそう広くない内湯に5人も女性がいるではないか。
まあただ、お年は60代の方が殆んどでしたが。
私は今は無き薬師温泉(2014年5月廃業。8,300万円で売りに出ている)やホロカ温泉鹿の湯やニセコ黄金温泉など混浴を幾つか利用した事があるが、女性がいると目線の配り方一つも注意が必要で、精神的に疲れるから余り好みでない。
かつて江戸時代頃までは銭湯で混浴は当たり前だったらしいが、現在の「公衆浴場法」や「旅館業法」では混浴は規制されていないものの、厚労省から混浴は認めない的指針が出ており、古くから残る混浴施設にのみ事実上黙認されているんだそうな。(つまり貴重)
この温泉、入湯料は1,030円とお高いが、シャワーはなく、シャンプーやボディソープは置いておらず、またそれらソープ類が使える浴場は限られているので注意。私の様な珍しモノ見たさの人と、真剣な湯治目的の方以外は余りおススメ出来ない温泉かも。。
ネタ的に色々と書きたい事もあるが長くなるのでこの辺で。
入浴後、長万部の街に行き、有名なサンミート木村さんでホルモンを調達。
キャンプ場に戻り、食料を確認。セブンイレブンに竹鶴12年があったのでロックアイスと共に買って来た。NHK朝の連続ドラマ「マッサン」記念だ。
マッサンは余市で開業したニッカウヰスキーの創業者であり、日本ウイスキーの父と呼ばれた「竹鶴政孝」と、その妻スコットランド人「リタ」がモデルになっている。
10月も半ばになると午後4時台には日の入りになり、暗くなり始める。寂しいね。
肌寒くなってきたんでカレーが食べたくなってきた。レトルトカレーはいつも非常用に持ち歩いている。
メスティン(飯盒)でご飯を炊き・・
レトルトカレーを掛け頂く。
ラジオからは日本ハムVSオリックスの中継が流れる。
サンミート木村の塩ホルモンをチマチマ焼きながら竹鶴をロックで飲む。グラスはこんな時の為に持ち歩いているウィスキーグラス。
ランタンの光がグラス、ウイスキー、氷に反射し、心情的味わいが深まる。
今回は予めアマゾンで読む本を買って来た。「清水草一著 フェラーリが見たニッポン」と「加治将一著 アルトリ岬」。
清水氏の著書は結構沢山読んでいて、好きなモータージャーナリスト。
アルトリ岬の方は内容は全く不明、著者も知らない。ただ伊達にあるアルトリ岬が題名になっているというだけで買ってみた。アルトリ岬には2010年にキャンプをした事がある。
フェラーリが見たニッポン(2006年出版)は257ページを一晩で読んでしまった。
・フェラーリの発祥は何か
・日本初のフェラーリオーナーは誰か
・1970年代のスーパーカーブームとは何だったのか
・バブルとフェラーリ
等々、大変興味のある、または懐かしい話題について
清水氏が丹念な取材を敢行し、仕上げた一冊だ。
インタビューを受けた方は下記の通り。ナカナカの重鎮揃いである。
・窪山泰臣 氏(コーンズ モータース㈱社員)
・佐藤幸一 氏(日本での第一号フェラーリオーナー)
・式場壮吉 氏(第1回日本グランプリ優勝者 元トヨタワークスレーサー)
・小林彰太郎 氏(カーグラフィック創設者)
・飯田一 氏(元モーターファン編集者、元大車林編集長)
・切替徹 氏(レーシングサービス ディノ社長、フェラーリクラブ・ジャパン創設者)
・池沢さとし 氏(漫画家 サーキットの狼 作者)
・榎本修 氏(コーナーストーンズ社長)
・鞍和彦 氏(元シーサイドモーター社員、キャステルオート代表)
・関口英俊 氏(RUN&RUN社長、スーパーカーブーム時の子供代表)
・南原竜樹 氏(オートトレーディングルフトジャパン社長)
・本山正芳 氏(オートガレージ モトヤマ社長)
フェラーリ信者の清水氏のHP、とても面白いので時間のある方はどうぞ。
清水氏は多くの著書の前書きでこんな風な事を仰っている。
「フェラーリは、地上唯一の自動車芸術だ」
「人間の情念そのもの。より速く走りたい、より美しくありたいという。
それを量産車の形を借りて具現化したのが、フェラーリのロードカーだ」
なるほど私も殆んどそうだと思う。ただスーパーカーブーム(1974年~78年)を経験した私にとってカウンタックという存在は今でもクルマの頂点に君臨しているし、今後も揺るぎ無い存在だろうなぁ。
上)キャノンボール2。オープニングはカウンタック。
現在私が好きなフェラーリは328GTBとF40,F50,512TR 辺りかな~。
上画像)左上から 328GTB,512TR,F40,F50。
特に328GTBはウットリする程の美しさ。512TRはテスタロッサの改良版だけど、全体的にリファインされ見た目が好み。12気筒にも憧れる。F40はベスモなんかで爆走し、その暴力的力強さに痺れたなぁ。1980年代後半には投機の対象となり新車価格の5倍の2億以上の値段が付いた。F50は流麗な見た目と裏腹に12気筒F1エンジンを載せた本気マシン。くれると言うなら(誰が!?とか言わない様に)F50でも頂きましょうか。
勿論ラ・フェラーリとか458イタリアとか最新フェラーリも好きだけどね。
1960年代以前のビンテージフェラーリは250GTOを認識する位。良く分からん。
今乗っているロードスターをたまにしか乗らないのに全塗装なんぞして、せっせと磨いているので人から「ロードスターが好きなんですね!」と言われるけど、ロードスターが全てと思っている訳でもない。
ロードスターを人に例えれば街の看板娘。フェラーリを人に例えれば極たまにしか見る事の出来ない女優って感じ?タイプが全然違うんだよな。
そりゃあ出来る事ならフェラーリにも乗りたいものですね!
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午後9時にほろ酔い気分で寝室でウトウトしていると、
「ガサ・・」前室に置いてあるゴミを入れた袋の音だ。
「あれ?風は無い筈なのにおかしいな」
前室は地面との間に数センチの隙間があるだけで、きちんと戸締りはしている。
「ガザザ・・・」ゴミ袋が何らかの外力で動いている様に聞こえる。
私はゾッとしながらも咄嗟に「オイ!」と声を掛け、寝室のチャックを恐る恐る開けた。何も居ない。しかしゴミ袋が移動した様な気がする。
そういえばさっきホルモンを焼いていた時、野良猫が歩いているのが見えたな。
キツネはさすがに前室には入って来ないだろうし、もし何か動物が入って来ていたとしても猫だろうな。しかし気持ち悪いなぁ。
いやしかし気のせいかも知れない。元々ゴミ袋はココにあったんだよ。等と自分を落ち着かせ眠りについた。
夜中の12時に再び起きて本を読む。おやつに買って来たエクレアでも食べようかとクーラーボックスに手を掛けると・・地面に割り箸が落ちている。
あれ?確かテーブルの上に置いて寝たハズだけど・・
箸の先っぽがズタズタに噛まれているぞ!
ああ、やっぱりさっき何か動物が前室にいたんだ! ゾッとした。
「一体何がここに入って来たんだよ!」
今迄キャンプした中で夜中にキツネがテントの周りをうろつく、テントから出た瞬間、目の前にエゾシカがいる等、何度か動物でビックリした事があったけど、こんなのは初めてだ。
せめてもの救いは目に見える場所に3組のキャンパーが居る事。もしたった一人だったらロードスターの中に避難したい気分になるだろう。
実はこの話には続きがあって、朝炊事場で洗い物をしていると、そばのキャンパーさんが「昨日猫にやられませんでした?ウチはゴミ袋を荒らされましたよ・・」って話し掛けてきた。
夜中に猫が荒らしているのを目撃したらしい。
そうか、自分の所に来たのもホルモンを焼いている時に遠くを歩いていた猫だったんだ。終わった事に妙にほっとしたのであった。
AM5時30分起床。無事朝を迎えた。結局オードリーのオールナイトニッポンを聴きながら本を読み続けたりして、2度目に寝たのはAM4時。
この日は今季一番の寒さで2℃まで下がった。勿論それを予報で知っていたので、使い捨てカイロを5個投入していた。
私は寝る際にジャージに着替えるのだが(結構な荷物だけど楽なので)、ジャージの上下4か所のポケットにそれぞれカイロを入れ、シュラフ(モンベルの#1)の足先の部分に1個入れる。これで完璧にホッカホカ。夜にトイレに行く時も億劫にならない。
今回ジャージの中はタイツも履かないし、上は長袖のTシャツだけ。
カイロは10個入りで200円もしないので経済的。
一時ハクキンカイロでも買おうかと思った時期もあるが、5個も買って管理できないので現在のスタイルに落ち着いた。
朝一で仕事がある。長万部に来たのは本来仕事の為だ。忘れそうになったけど。
ご飯(昨日の残りのカレーライスとチーズパン)を食べ、歯を磨き、顔を洗って、ヒゲを剃り、髪型を整え、テントをたたみ、スーツに着替え・・・これが一番苦労。最後に軽くブルガリの香水を少々振り掛けて、どこから見ても完璧な'ホテルから出てきた`ビジネスマンになりました!
仕事はAM7時! 漁業関係の所に行ったのだけど、朝は1時から起きているんだって。個人的には1時でも良かったんだけどね。
大体1時間面談し、AM8時にお仕事終了。
さ~て!終わったぞ~!これから道の駅日高でヒストリックカーのお祭りがあるのでソコへ行き、そばの日高沙流川オートキャンプ場でキャンプ!というスケジュールを立てていたんだけど。。
帰り際に、ちょっと待ってろ! 倉庫の冷蔵庫から、冷凍した鮭(イクラ入り)と魚介が一杯詰まった発泡スチロールを持ってきて下さった。
「遠い所からご苦労さん!これ持ってけ!」 見るからに高そうなお土産。
ありがとうございます^^/ という事で急遽家に帰る事に。もうロードスターにこれ以上荷物が積載できませーん!という状態。特に鮭が長くて大変だった。
帰りはドライブを楽しみながら下道を帰ろう。最短距離で270キロ位。5時間もあれば帰れるだろう。それまでに鮭が程良く解凍されているだろう。
国道230号線を北上。今日は天気が良いので羊蹄山がハッキリ見えて気持ちいい。
中山峠を通過。紅葉もいい感じだった。
さて270キロをノンストップで走り、自宅にはPM1:00に到着。
帰宅後は・・・頂いた魚介類をさばく。妻がホッキ貝等、私は一度もやった事の無い鮭を担当。YoutubeをPCで見ながら。イクラが一杯詰まっていて凄かった。
身は三枚に下ろしたんだけど、あら汁行きの部分を多く作ってしまった・・。
(つまり下手くそだって事)
しっかし鮭って皮が厚いね~。アイヌ人がこれで服や靴を作るのが良く分かった。
北海道に住んでいると、近所や知人の誰か彼かが鮭釣りに行くので、イクラの醤油漬けを時折貰う事がある。しかし自分で作ったイクラの醤油漬けは思い入れもあって最高。漬けた翌日イクラ丼にして食べたらほっぺが落ちそうになった。
鮭一匹で700グラムのイクラが取れるので、大体5人~10人分のイクラ丼を作れる計算。