そう言えば今年は知床方面に行っていないなあ・・寒くなる前に行っておくか!
ご存じの通り知床は2005年に世界遺産に登録されました。人間を含め、この地域全体の類い稀なる生態系が世界遺産に相応しいと評価されたのです。
最近は訪れる度にハード&ソフトの整備が進んでいる事を感じます。世界遺産としてイイ意味で洗練されて行く印象ですねぇ。
仕事の疲れがあって早起き(夜明けと共にが理想だった)出来ませんでしたが、何とかAM8時過ぎに旭川の自宅を出発。
上の画像は大昔、クッシーで一世を風靡した屈斜路(クッシャロ)湖であります。
道北は浜頓別にクッチャロ湖という湖がありますが、どちらも同じアイヌ語が語源になっています。(湖や沼の水が流出する口という意味)
北海道の地名にはアイヌ語が大変多く使われておりますが、北海道を走っていると、あの地名と同じ発音だな~という地名がチョイチョイ出てきます。
知床に行く前に、少し遠回りして久々に中標津町(なかしべつちょう)養老牛(ようろううし)の野湯、「からまつの湯」に寄ってみます。
既に入浴客の方がおりまして、無人の湯船の様子はwikipediaさんから画像を拝借。これが「からまつの湯」です。
自噴する源泉は80℃以上で、それを隣に流れるバウシベツ川の水で適温にしています。混浴ですので女性は厳しいかも。底は玉砂利が敷いてあり、とても気持ちが良いです。無料ですが地元有志の方々が管理してくれているとの事です。
上画像)遠方からの撮影。地元の方や遠方(この日は大阪の方がおりました)の温泉ファンの方々と楽しく入浴しました。
源泉の様子。地球の勢いを感じます。凄いです。
この源泉はその昔、当時ココにあった営林署の施設で使っていたそうです。
男女別の脱衣所がありますが、水着での入浴は禁止です。
続きましては「からまつの湯」から車で数分の所にある、養老牛温泉街に来てみました。「ホテル養老牛」さんと今回私がお世話になる事にした「湯宿だいいち」さんの2軒の宿があります。
残念ながら釣りバカ日誌で有名になった「旅館藤や」さんは2014年12月31日で廃業してしまいました。
実は私、「からまつの湯」に入浴した事はありますが、一般的な養老牛温泉の有料施設を利用した事がありません。
それは例えばこちら「湯宿だいいち」さんの日帰り入浴の時間がPM1時~PM3時までとなっており、時間の都合がナカナカつかなかったからです。
今回ようやく利用出来る事になり嬉しかったですね~。
建物に入った所。従業員の皆さんは親切で活気があります。
内風呂は檜の爽やかな香りが溢れ、露天風呂は川に面しており、筆舌に尽くし難い感動でした。是非上のリンクをクリックして宿の様子を見てみて下さい。日帰り入浴の料金は600円で、フェイスタオルまで貸してくれます。
巷には高くて(1,000円以上)イマイチの温泉が山ほどありますが、こちらは自信を持っておススメ出来ます。私はいずれ妻を誘って宿泊しに行きたいと思います。
ただコチラは北海道でも指折りの人気宿の為、予約を取るのも大変そうです。
中標津にある「ムツ牧場」に来てみたのですが、人の気配が無かったので、帰ってきました。こちらは乗馬もやっているので、
「人馬一体(ロードスター)&人馬一体(本物の馬)」という企画を何時かやってみようと思います。ホントは今年やろうと思っていたのですが、事前のしっかりとした予定を立てられませんでした。
「標津(しべつ)海の公園オートキャンプ場」に様子を伺いに来てみました。
利用者は殆んどおらずいい感じです。ここはいつか利用してみたいキャンプ場ですが、その理由は標津の繁華街まで徒歩10秒という立地にあります。テントを張って飲みに行き、テントに帰るという反則的キャンプをしてみたいのです。
テントを張って「居酒屋ひとみ」にでも行ったら楽しそう。
で、やって来ました「羅臼オートキャンプ場」です。ここは昨年通り掛かりに偵察訪問した時に、雰囲気が良かったので目を付けていたのです。
オートサイト電源なし1,200円とゴミ袋200円の合計1,400円を支払います。
電源付きでも200円高い合計1,600円ですのでお得感があります。
ちなみに先の標津のオートキャンプ場は電源付きで入場料200円+3,080円の合計3,280円の料金です。
本日のテント内部はこんな感じです。
ロードスターは砂利道走行や虫の衝突痕などで激しく汚れてホントは写真を撮りたくないのですが、仕方ない。テントを張り終えたPM5時頃にはこの広い場内に私を含め8組のキャンパーがおりました。ガラガラでイイ感じです。
とにかく私は空いているキャンプ場を希望します。
PM5時、キャンプ場の管理棟に併設される飲食店「らうす峠茶屋」さんにやって来ました。ズバリ、夕御飯を食べに来たのです。
キャンプ場に来てるのに外食かい?とか言わない様に^^。
ここでどうしても食べたいものがあったのです。
夜は長い。キャンプの食事はまた後で・・
書道が趣味と仰るオーナーとその奥様で切り盛りされております。雰囲気がとっても洒落ていて落ち着きます。
上)台湾の雑誌の知床特集でも紹介されたその料理とは!?
ハモ丼です! これを一度食べてみたかった!ハモは大きくはウナギと同じ種類の肉食魚で、全長1mから2mの大きさになる魚です。
オーナーによると羅臼ではハモ漁はしていないのだが、網を揚げた際にハモが紛れ込んでいるらしく、それをこのお店の名物にしたそうな。
ホタテの稚貝の味噌汁に海老の素揚げ、タマゴ焼きに漬物が付いて1,300円です。
ハモはウナギやアナゴに比べて若干肉が薄い様ですが、それが独自の皮のカリカリとした食感を呼んでおります。香ばしくてとても美味しかった!。味噌汁もイイ出汁出ていたなぁ。
オーナーとお喋りしながら食事をしたのですが、3年前までは羅臼の街に店を構えていたんだって。オーナーは75歳とは見えない溌剌さで「あと5年は頑張るよ!」と仰っておりました。また絶対来よう!
さぁ~お腹も膨れたし、ラジオでも聴きながら読書でもするかぁ~と思ったら100m位離れた所のキャンパーさんが「ロードスターで旅している人ですよね?」と話し掛けて来てくれました。
最近、ローカルタレント!?としての地道な活動が認められてか、私の知名度も徐々に上がってきております。誰が見ているか分かりません。間の抜けた顔でボーっとしたり、ハナクソをほじったり出来なくなってきました^^
本日の本は・・さんまのほんまでっかTVでもお馴染みの池田清彦先生の本です。
この先生は生物学が専門で早稲田大学教授・山梨大学名誉教授という素晴らしい肩書をお持ちですが、その軽妙な語り口や分かり易い解説がとても大好きです。
まずは適当に4冊アマゾンで買ってみました。
予想通りの軽~い面白さだったので、今後も追加購入して行こうと思います。
午後9時、本を一冊読み終わった所で夕食を頂く事に。
(さっきのハモ丼は遅~い昼食です^^;)
まずはスーパーで買って来たものを並べます。並べる理由は食べ忘れを防ぐ為です。意外と買って来たものをクーラーBOXに入れたまま忘れるんですよね~。
本日はお馴染み「みよしの餃子」を中心に「鰹のタタキ」、デザートに「ミニトマト」、おやつに「桜餅」や「黒糖ロール」などを買って来ました。桜餅や黒糖ロールはお腹が一杯で一切手を付けませんでした。
ビールは頂き物のエビス(限定バージョン)とプレモル。
普段は全く聴かないラジオをONし、テントの中での楽しい夜長。
ツマミがビールに最高マッチで一気に2本を飲み干しました。
この後食器を洗って歯を磨いて、10時半頃には就寝zzzz
AM2時頃に目が覚めてトイレに行く為にテントの外に出ると多少曇ってはいるものの明るめの星がチラホラ見えたので星空の軌跡撮影を試みます。
(実際肉眼ではキャンプ場内はかなり暗く、カメラの特殊撮影だと上の様に明るく撮れます)
30分間の撮影で上の画像。街灯があったり近隣のテントが写りこまない様に撮影するのが大変でした。気温が8℃しかなくて寒かった~。秋だなぁ~。
AM2:58 テント内の気温8.8℃。つい2週間前まで暑くて大変だったのに、今やこの気温。特に道東は北海道でも気温が低めです。
モンベルの♯1のシュラフを使っているにも関わらず、使い捨てカイロを2個使ってしまった・・
AM3時、寒いので暖かいモノでも食べましょう。で、頂くものは「アマノフーズ」のフリーズドライ製品であります。
まずは世界3大スープの一つ、ボルシチです。トマトをベースにしており、ヨーグルトの隠し味が爽やかです。牛肉・キャベツ・玉ねぎ・人参・ブロッコリーが入っております。寒い中で食べると美味しさもひとしおでした。
スープの後はトマトとチーズのリゾットを頂きます。
このリゾットには 米、玄米、キャベツ、トマト、鶏肉、ぶなしめじ、押麦などの具材がふんだんに使われております。
ぶなしめじなんてゴロンゴロン入っていました。
こんな料理がお湯を掛けただけで出来るなんてね~。技術って素晴らしい。
その後はオールナイトニッポンを聴きながら、持って来た道具弄り。
ウダウダやっていましたらAM4時半過ぎ、朝日が昇って来ました。
海の向こう、意外と近く、目と鼻の先に北方領土、国後島がハッキリと見えます。
AM5時半、一気に撤収し、キャンプ場を出発します。次の目的地は・・・
AM6時、知床半島の南側のクルマで行ける限界集落の相泊(あいどまり)にある相泊温泉に来てみました。誰もおりません。貸し切りです。
相泊温泉の下にはセセキ温泉があります。セセキ温泉は「北の国から」でロケ地にもなりましたので有名です。セセキ温泉はこの後で・・
今迄ココに何度訪れたでしょうか。地元の方が夏季にブルーシートの小屋を作ってくれています。◎今日の相泊温泉(毎日地元の方が更新してくれています。感謝!)
小屋は右側が男湯、左側が女湯になっております。
冬期は波に乗って来た石が浴槽を埋めてしまい利用できません。
ゴールデンウィーク位の時期だとこの小屋は無く、完全に野天状態での入浴が楽しめます。夏季は男女を問わず沢山の人に利用して貰おう!という地元の方の熱意が感じられます。
昆布の薫りが辺りに立ち込め、湯の中にも昆布が漂い、良い出汁が出ています。
惜しむらくは視界を遮る目の前のテトラポットですが、しかしそれを差し引いてもこの温泉は素晴らしい!
思い出すのは私の大好きな函館市椴法華にある「水無海浜温泉」。こちらも解放感抜群の海と一体化した温泉ですが暫く行っていませんねえ。
カラスの行水の私が朝日を全身に浴びながら20分も佇んでしまいました。
※毎日地元有志の方々に管理されているハズのこの施設、毎回訪問するたびに
ゴミが2つ3つ落ちています。
サロンパスや石鹸類の袋、それ位きちんと持ち帰っては如何でしょうか?
そもそもここで石鹸類を使ってはいけないのでは?
目の前では昆布漁が行われていますが・・。
(知床熊の湯は使用可となっていますが、これも謎。)
海の向こうには国後島が見えます。
続きましては相泊から2キロ程の所にあるセセキ温泉です。先程申し上げましたように昔「北の国から」でロケ地にもなりました、有名野湯です。
画像の真ん中に湯船が見えますね。こちらは満潮の時には湯船が海の中に入ってしまうので入浴が出来ません。それと・・・
私有地なので勝手に入浴する事も出来ません。今回はパスです。
更に羅臼の街に戻る途中にある「民宿
熊の入った家」←HPをご覧ください。
右手がその民宿で左の海側に芝生がありますが、ここは普通のキャンプ場ガイドブックにも載っていない「二ツ岩キャンプ場」です。こちらの民宿が管理しています。当初このキャンプ場にテントを張って宿泊しようかと思っていたのですが、根性が足らず、羅臼のオートキャンプ場に行ってしまいました。
何せ熊の入った家の前ですからねぇ。この辺一体はいつヒグマが歩いていてもおかしくないので・・。でも良かった、ここに宿泊しないで。誰も居ないんだもん。
続いて来ましたのは野湯「熊の湯」です。熊の湯は八雲町にもありまして八雲町の熊の湯も野湯でナカナカ素晴らしいのですが、羅臼の熊の湯も負けておりません。
上の航空写真、知床横断道路の下側に「熊の湯」があり、上側には「羅臼温泉野営場」があります。野営場については後ほど。。
熊の湯に向かいます。まずは「いで湯橋」を渡ります。
雰囲気のある羅臼川を眺めながら・・。辺りは硫黄の匂いが立ち込めています。
橋を渡ったらすぐに左折します。奥に見える建物は女湯です。女湯はきちんと屋根や壁で囲われているので女性でも安心です。
で、こちらは男湯。今迄このHPで何度も紹介しましたが、ここのお湯は超熱い。
温度計で計ると45℃~50℃あります。何せ99℃の源泉がそのまま注がれているのです。羅臼川の水でうめてはいるのですが、普通の湯温にする事は許されません。
熊の湯の常軌を逸した!?厳しい掟があるのです。
詳しくはコチラで。熊の湯入浴十ヶ条を厳守頂きます^^;
続いては「羅臼温泉野営場」です。名前の通り熊の湯から歩いてすぐです。
人気の野営場でバイクから車中泊のクルマまで駐車場が混雑しております。
テントサイトは思ったより空いていました。ココは長期滞在者が多く、独特の雰囲気があります。数年前にはヒグマが出没し、暫く閉鎖になった事もありました。
では知床横断道路を走りウトロ側に行く事にします。画像は知床峠。この日は天気が素晴らしく良く、羅臼岳がクッキリと見えました。こんなに綺麗に見えるのは珍しいと思います。
こんな所にバス停があります。どんな人が利用するのかな?
ここでご注意。知床のエゾシカは極端に人に慣れています。というかこの地域では人が攻撃して来ないのを承知しております。人が傍に寄っても余り動じません。
普通小鹿を連れた親鹿はとても警戒するのですが、全く逃げません。なのでクルマやバイクを走らせる場合は北海道の普通の道路より10倍位気を付ける必要があります。出没頻度もかなり多いです。
そのまま家に帰ろうかな~と思ったのですが、折角なのでもう一丁、遠軽の山の中にある「セトセ温泉」さんでひとっ風呂浴びて行きます。
コチラは今回で2度目の訪問です。
入浴客がいたので内部は撮影しませんでしたが、タイル張りで天井の高い浴室は何とも言えない雰囲気です。勿論源泉掛け流しです。おススメです。
紋別自動車道(無料)は通らずに、のんびりと国道333号線を上川町に向かって走ります。何か駅舎が見えるな~、そう言えば・・ある事を思い出して停車。
思った通り。ココは近々廃止になるとニュースになった駅、「旧白滝(きゅうしらたき)駅」なのです。その場でネットで調べました。2016年3月で廃止だって・・。
掘っ建て小屋風の駅舎には駅ノートがあって、ニュースを聞いた鉄道ファンや、その昔この駅から通勤通学していた方々の思い出の寄せ書きがありました。何ページか読んで少し胸が熱くなって・・
北海道の殆んどの路線は赤字です。赤字と言うか大赤字です。地方の人口は減る一方だし、貨物トラックや自家用車が普及したり、ライバルのバス会社が台頭してきたり、鉄道にとっては辛い状況ですね。廃止はやむを得ないかも知れませんが、とても寂しい限りです。
少し行った所にある「上白滝駅」です。ココも同様に廃止になる駅です。先程の駅より歴史が古く(昭和7年開業)建物も大きいです。
wikipediaによると北海道で最も古い木造駅舎だそうです。確かに屯田兵の住宅を彷彿させるかのような古めかしさです。
駅舎を線路側から撮影しました。軒下の土壁?が少し崩れ落ち、藁(ワラ)が敷き詰められているのが伺えました。何だかノンビリな建物でホッとするなあ。。
上白滝駅よ・・永遠に。。
今回は久々に自分の気の向くままのテキトー旅だったなぁ~。(今年は100年食堂企画が思い通り気の向くままの旅をさせていないのです)
温泉も色々入ったし、満足でした。。ではまた・・・^^/