■〇〇の秋              2024.10.12

10月12日~14日まで、秋の3連休ですが、ちょいとやる事があるので遠出はせず、妻を誘って日帰りで出掛けます。

 

目的地は今年8月26日に37年の歳月を掛けてようやく開通した道道135号線(美唄-富良野線)です。本年最後のロードスター出動かなあ・・?

まずは道道4号線(旭川-芦別線)を走ります。

一般道での最短距離は国道12号線を走る事なのですが、田舎道をロードスターでユックリ流す為です。

畑はすっかり秋の色。

1984年(昭和59年)の倉本聰氏脚本のドラマ「昨日、悲別で」の舞台となった「悲別ロマン座」の前にて。残念ながら自分はこのドラマを見た記憶はありません。

 

元々この建物はかつて存在した炭鉱の福利厚生施設だったようで、建築年は1953年(昭和28年)と意外と古い建物です。

石炭産業が盛んだった現役当時は街は活気に溢れ、映画を上映したり、芸能人を招いて歌謡ショーが行われていたそう。

雰囲気のある建物ですね。

歌志内の道の駅「うたしないチロルの湯」に立ち寄ります。

恐らく私はコチラに初めて来ました。チロルって何だろう?と調べましたら、歌志内がオーストリアのチロル地方と似た景観なので・・との事でした。似ているかなあ??

 

ちなみにチロルチョコの名前の由来もチロル地方のイメージを目指しているらしいです・・。

上) オーストリアのチロル地方。

今回の一番の目的は今年開通した「道道135号線を走る事」ですが、道中で食事の為に「しらかば茶屋」さんに立ち寄ります。

コチラに伺った理由はネット上の評判が抜群に良かったから。。

一番の名物は鳥めしと塩ラーメンのセットらしい。

 

何でも開店時には10人以上が並ぶのが普通らしいです。

という事で私達は15分前に到着し、満を持して一番に並びました。(既に駐車場に何人かのお客さんが到着し、クルマの中で待機していました)

一番前に並んでいるので、11時の開店後すぐに入店出来ました。

意外と広い店内。そして清掃が行き届いております。

 

驚いたのが開店時にお店のオーナーと思われる女性が、並んでいるお客さんに簡単ではありますがお礼の挨拶をした事。こんな事は初めてです。

鳥めしと塩ラーメンのセット(1,100円)。

美唄は焼き鳥で有名な通り、昔から鶏肉料理が地元の味。つまり鳥めしは美唄市民故郷の味なのです。

 

開店時には20人位並んでいたのでどれ程ミラクルな味なのだろうと想像していました。しかし、もちろんとても美味しいのですが、突拍子もない位に突き抜けたものではありません。

これほど繁盛するのはやはりオーナーや店員の皆さんの仕事に対する姿勢で、朝一番の挨拶を始め、来店する人達に楽しく食事をして貰おうと奮闘している結果です。

限られた予算内で提供する食事の味を向上させるのは限界があります。

しかし、お店の方々の志がお店の魅力を倍増させているのは間違いありません。

 

皆さんに長く支持されるお店とは何か。とても勉強になりました。

ご馳走様でした。

食事を終えて帰る時には駐車場に30台ほどの車両が停まっていました。

続きましてやって来たのは「カフェアルテ」さんです。こちらは世界的彫刻家「安田 侃(やすだ かん)」氏の美術館に隣接する喫茶店。

美術鑑賞をする前に一服です。

これがナカナカお洒落な喫茶店なのです。とても過疎地にある建物とは思えません。画像では閑散とした店内に見えるかも知れませんが、客の入りは結構あり、皆さん静穏な時間を楽しんでおります。

窓の外には綺麗に手入れされた芝生が広がり、

また安田侃氏の不思議な彫刻が彼方此方に設置され、

何だか穏やかな気持ちになります。

珈琲とガトーショコラを頂きました。

こんな喫茶店が家のそばにあったら最高でしょうねえ。

珈琲timeを楽しんだ後は、まずは美術館の場内を散策です。こちらに伺う前は大きな期待はしていませんでしたが、想像を超える驚きが連続します。

安田侃氏は1945年、ここ美唄に生まれ、北海道教育大学を卒業後に東京芸大に進学、25歳でイタリア政府から招聘を受け国費留学生としてイタリアに移住(現在も在住)。現在に至ります。

イタリアや日本はもとより、世界中に安田氏の彫刻の展示があるようですが、JR札幌駅にも「妙夢」という作品が展示されています。(上画像 JRタワーさんの公式HPより引用しました)

 

こちらの施設「安田侃彫刻美術館アルテピアッツア」は1981年に廃校となった美唄市立共栄小学校の校舎やその跡地を利用した美術館となっております。

 

ピアッツアと言えば「いすゞピアッツア」を思い出しますね。

私が小学生の頃にデビューしたイタリアの巨匠ジウジアーロがデザインした前衛的な雰囲気のクルマです。

 

私はピアッツアのリアの寸詰まり感が好みではありませんが、整然と並んだサテライトスイッチやデジタルインパネは宇宙船みたいでカッコイイと思ったものです。

(デジタルメーターは初代ソアラ(1981年)が国産初でした)

 

ピアッツアの意味はイタリア語で「広場」を意味し、いすゞ自動車の公式サイトによると車名は「1980年代のクルマ社会を先導する広場である事」という願いを込めて命名されたとの事です。(いすゞ自動車のHPからそのまま文章を引用したのですが、意味が良く分からない^^;)

安田氏の作品は主にブロンズや大理石を使い、

滑らかでゆったりとした雰囲気のものが多いです。

「天もくと石のステージ」

この世のものとは思えない風景。

美術館に入館します。

当時の建物をしっかり整備して使っており、

古くて新しいという不思議な空間になっています。

言葉を失うほどの美しさ。

ノスタルジー・・

安田氏の美術品も素晴らしいですが、

古い建物が好きな私はこの校舎の細部まで見入ってしまいました。

窓枠は全て木製のまま。相当な整備をしていますね。

床板は間違いなく当時のまま。

増毛町にある、昭和11年(1936年)に建築された旧増毛小学校も素晴らしいですが、こちらもそれかそれ以上の感動を覚える保存状態の良さです。

この階段、どこかで見た様な・・と記憶を辿れば、それは旧増毛小学校のそれでした。(下画像は2023年に訪問した旧増毛小学校の画像です)

(上)旧増毛小学校

階段の雰囲気が何となく似ていますね。

当時の大工さんの仕事っぷりが目に浮かびます

北海道遺産にもなっている旧増毛小学校の外観(2023年撮影)も掲載します。

北海道の2階建て校舎では最も古いものです。

 

この校舎もまた見たくなってきました。

来年の開館日に行こう。(6月~9月の日曜日のみ開館)

そして、今回の当初の目的であった道道135号線(美唄-富良野線)を走ります。今年の8月に開通したばかりで、アスファルトがとても綺麗で滑らかな走行感です。

(Googleより)上の青いラインが開通した部分です。

工事の難所があったという理由での37年越しの開通という事で、どれほどの絶景が見られるか期待をしておりましたが、至って普通の(失礼)道でした・・。

続いては上富良野の「吹上温泉 白銀荘」に向かいます。

白銀荘には隣接してキャンプ場があり、1泊500円です。過去に何度かこちらでテントを張った事があります。

このキャンプ場は専ら登山客の前泊用として利用される事が多いようですが、掛け流しの温泉がすぐそばにあるので一般的なキャンプ地としても魅力的なキャンプ場です。

なんと自宅からチャリでこのキャンプ場に来た事があります。

今から5年前。元気だったなあ。。

当時の模様→こちら

コチラでお風呂に浸かって1日の疲れを癒します。

大人700円です。久々に来ましたが、何でも徐々に高くなっていくなあ。

階段を下りて浴場に向かいます。懐かしい。5年ぶりだ。

上画像は上富良野十勝岳観光協会さんのHPから引用させて頂きました。

掛け流しの温泉である事は勿論、露天風呂が充実しており、特に上の画像の様に冬期間はとても風情のある湯浴みを楽しむ事が出来、大変オススメの温泉です。

ちょいと遠回りして・・

美瑛は「青い池」が有名ですが、美瑛川の水もかなり青いです。

アルミニウムを含んだ地下水が美瑛川に流れ込み、青く見せるらしいです。

 ■美瑛町観光協会HPさんより
 ■美瑛町観光協会HPさんより

最後に「ムスタッシュボス」さんで風呂上がりのソフトクリームを頂きます。

黄昏のケンとメリーの木。

という事で本年のロードスターでのお出掛けは今日が最後かなあ・・?

北海道はもう少しで初雪が降ります。楽しかった夏はあっという間に終わってしまいましたねえ。

ではまた^^/