今回の旅は「あてのない旅」。適当に道東に走って行き、行き当たりばったりの旅を楽しみます。(ちなみに妻は寒いので今年のアウトドアは終わり!との事)
国道39号線愛別にて。 AM5時。今回使うクルマはアウトバックです。
前日までロードスターで出発しようと考えていましたが、天候の回復がなく、出発した瞬間に汚れるというのはあり得ないので・・。
毎回出掛ける度に洗車をするのはナカナカ大変です。
アウトバックはロードスターに比べ運転の疲労が格段に少なく、荷物も沢山載るので、旅行向きのクルマです。
このアウトバックは旧型でありながら、我が家の一応現行型(A型ですが)フォレスターと比べると、エンジンやフロントフェンダーに遮音材が多く使われており静か。そして室内が広い。特に横幅が広いのは気持ちがゆったりとします。
本革シートは滑り感が心地良く清潔感もありますし、静電気も発生しにくいのが良いです。
肝心の心臓部はフォレスターは2リッターガソリン+モーターのハイブリッドですが、たった13.6PSの出力しかないモーターなので、全域で2.5リッターガソリンのアウトバックが力強いです。これが長距離のラクチン度を上げています。
まだ実践した事は無いのですが車中泊も出来ます。フォレスターでも車中泊は可能なのですが、高さは低いものの荷室はアウトバックの方が長く、身長175cmの自分にとってはより快適です。
スーリーのベースキャリアは付けたものの、ルーフキャリアを付けるかルーフボックスを付けるか考えあぐねて今に至ります。
スウェーデンのスーリー、カッコや品質は良いのですが価格が意外と高く、ルーフキャリアだと7万円位、ルーフボックスだと15万円以上します。
そして装着すれば耳障りな風切り音や重量増の問題もあります。
また装着したところで余り使わないだろうし、高さ制限のある駐車場に行けなくなるし、冬期間外して(雪が積もるから)保管するのに場所を取りそうだし、カッコだけで買うと後悔しそうで悩んでしまいます。
層雲峡辺り。天候はかなり悪い。アウトバックで来て正解。
留辺蘂にある「夢風泉」さんにやって来ました。コチラは以前も紹介した事がありますが、24時間'無人'営業の日帰り掛け流し温泉です。
塩別つるつる温泉のそばにある温泉です。
つるつる温泉と同様、お肌がツルツルになる温泉です。
入浴料は400円と銭湯より安いです。
これで源泉掛け流しを楽しめるなんて。
上の画像の通り、券売機で購入します。
この日、完全な貸し切りだった為、撮影させて貰いました。
画像では分かり難いですが、
湯船からお湯がザーザー掛け流れています。
なんとまあ贅沢な。
尚、洗い場にはシャンプーとボディソープが用意されています。
湯船は小さいタイプもあります。
地球は核・マントル・地殻の3層構造になっていて、地球の中心部の温度は地球誕生時からの熱や核物質の分裂などで5,000℃以上もあり、この熱で溶けたマントルの岩石がマグマとなり、これが地表に達すると噴火となります。
地表に達しないマグマはマグマ溜まりとなって、地熱貯留槽を形成、つまり温泉の熱源となります。
源泉掛け流し温泉を楽しむという事は我々が生きる地球の息吹を直に感じるという事なのです。
トイレ休憩で「道の駅あいおい」にやってきました。
1985年(昭和60年)までは国鉄の北見相生駅があった場所です。
コンビニで買ったサンドイッチやおにぎりをたらふく食べながらやって来たのですが、こちらの名物クマヤキ(ナマクマ)を思わず購入。
昨年来た時は普通の粒あんのクマヤキを頂いたのですが、今回は粒あん+生クリームのナマクマです。
紙袋がオシャレ。
ナマクマ、かなり美味しい。結構食べ応えのある量なのですが、ガブガブと一気に食べ切ってしまいました。クマヤキはナマクマが一番のおススメです。
続いては砂利道を走ります。コチラは「道道1093号線」。道道指定なのに砂利道という珍しい道です。
随分前、釧路方面の塘路湖辺りをロードスターで走っていた際に(つまりこの場所と反対側方面で)ナビで「最短距離」でルートを検索したところ、この砂利道のルートを指示され、最初は舗装路だったものの途中で砂利道になってしまい、後戻りをするにはかなりの距離を走っていた為、仕方なく14キロもの砂利道を車高の低いロードスターでノロノロと走るハメになってしまい、大変苦しんだ思い出のルートなのです。
今回は車高の高いアウトバックなのでガンガン行けます。
アウトバックの意味は「手つかずの自然が残る未開の地」です。
砂利道ですが、それなりに平坦な道で、特筆はその景色です。
イイ感じの林道を自然を楽しみながら走る事が出来ます。時々クルマを停め、森を眺めたり、雨上がりの澄んだ空気を楽しみました。
雨上がりなので、時々大きな水溜まりをバシャーっと駆け抜ける必要がありますが、ホコリが舞い上がる事も無く、意外と快適。
広葉樹の葉がかなり落ちている為、空の見晴らしも良く、清々しい気分です。
そして到着したのが鶴見峠。進行方向が鶴居村方面で・・
今走って来た方向が釧路市方面・・何だか逆の様な気もしますが正しいです。
釧路市はグーっと内陸まで長い形なのです。
ちなみに阿寒湖は釧路市なんです。
秋晴れの空には存在感たっぷりの雲が浮かび、釧路平野が眼下に広がる美しい風景。対向車は一台も現れず、こんなひと時をジックリ楽しみながらアウトバックを走らせます。
暫く走ると「釧路湿原国立公園」地帯となりました。
この道は釧路湿原内を走る「クチョロ原野塘路線」。
釧路湿原はご存じの通りラムサール条約で保護されている地域です。
ラムサール条約は正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」と言い、この名称から水鳥が中心の条約と思われがちですが、動物は鳥類が約200種、哺乳類39種、爬虫類5種、両生類4種、魚類39種、昆虫類が約700種確認されていますし、動物達を支える植物も珍しいものが見られます。
釣り人の憧れるイトウ(魚)やキタサンショウウオ、そして有名なタンチョウの繁殖地でもあります。
キタキツネ。道路でウロついているところを見ると、効率よく餌やりの人間が現れる様です。
野生動物に餌をあげてはいけません。交通事故の原因になるのと、自然界にはないものを多く含んだ人間の食べ物は動物の免疫力を低下させ、病気に罹りやすくなります。
釧路湿原には大きく蛇行した釧路川が流れており、湿原全体にはヨシやスゲといった植物が一面に植生し、非常に見晴らしが良いです。
この湿原は太古の昔から陸上になったり海底になったりを繰り返した場所でした。
こんな風に土地が崩れ地層が露わになった場所では
物思いに耽りながら地層の一段一段を眺めるのが楽しい。
寄り道ばかりの楽しい砂利道ツーリングも終点です。
達古武湖(たっこぶこ)のそばにある「釧路町郷土資料館」に立ち寄ります。無料でトイレがあるのでコチラの通り掛かりにはトイレ休憩をさせて貰っています。
この資料館、昭和54年(1979年)まで達古武小中学校の体育館として使われていたものです。残念ながら校舎は現存していませんが、昭和40年前後に建てられたと思われるこの体育館は今では大変貴重です。
まずはトイレを借り、、(無人の施設の上、来場者も誰も居ません)
体育館に入場します。今まで数度コチラに立ち寄った事があるのですが、昔の農工器具やエゾシカや鴨などの剥製が所狭しと陳列されています。
展示されているものも勿論面白いのですが、
私はこの古めかしい体育館を見るのが好きです。
私が小学校1年生の時は昭和52年(1977年)で、
当時の校舎や体育館はこんな感じだったので
懐かしい気持ちになるのです。
当時、音楽室でベートーベンの肖像画が笑ったとか、
トイレで扉の内側からノックする物音がしたとか、
校内では頻繁に恐ろしい噂が流れ、
恐る恐る偵察に行ったものです。
鴨の剥製の展示がとても多いです。恐らく所有者は邪魔になってコチラに寄贈したのでしょう。昔、我が家にも飾ってありました。親戚のおじさんが趣味の狩猟で剥製にしたのを貰ったものでした。
ベル。古いはずなのにピカピカでした。
ボールが当たっても大丈夫な様にガードが付いています。
天井を見上げます。バレーボールやバスケットボールをするには少々低い天井。しかし、無数にボールの痕跡があり、当時の子供達の元気な様子が想像できます。
草むらになったグラウンド。よくみるとグラウンドの端っこに鉄棒やブランコの支柱が残っているのが見えました。
私は北海道中を走り回りますが、こういった廃校を無数に目にします。
日本の人口が減り続けている事が問題となっていますが、子供が多いという事は、国に活気が溢れるという事でもあります。
私の様な中年以降が多い国に希望など生まれる筈もありません。
出発直後にコンビニに寄り、おにぎりやサンドイッチ等の食事をしながら走って来た為、余りお腹は減っていないのですが、とりあえず釧路市内に来て、何か昼食を食べようという算段です。
お腹が空くのを待つ為、通り掛かりにあった釧路市図書館に立ち寄ってみる事にしました。
私は仕事で違う地域に行った際に、予定の時間まで余裕があると、地元の博物館や図書館に行く事があります。
冷暖房は効いていて快適だし、時間潰しに持って来いなのです。
「そう言えば・・・先ほど行った達古武小中学校は1979年3月で閉校になっていたんだっけ・・」と思い出し、当時の釧路新聞を見てみる事にしました。
図書館司書の方にお願いし、倉庫から1979年3月の新聞を持って来て貰いました。(司書の方はこの人は何を目的に半世紀近くも前の新聞を?と思ったでしょうね)
パラパラとめくっていると・・ありました。地元紙だけあって廃校が大きく報道されています。
記事を読むと・・何と廃校時点で中学生6人、小学生8人しかいないと書かれています。たったの14人、言葉を失う少なさですね。
あの先ほど行った小さな体育館で行われた閉校式では在校生は勿論、82歳の第一期卒業生までもが駆け付けた様子が紹介されていました。
私が入学した北見市立中央小学校では1学年1クラス45人×5クラスもあって、今でいうマンモス校でした。当時閉校したこの学校の毎日は私には想像もつかないホノボノとしたものだったのでしょう。
図書館で1時間ほど時間を潰し、図書館の駐車場へ向かう際に確か釧路駅にもあった「なつかし館 蔵」さんの支店を発見。「あんみつ」とか「お焼き」とかが店先に書かれており、日本風な甘味処の様です。(駅の方は普通の食事も出来ます)
甘いものは先ほどクマヤキを食べたので今回はパス。また次回。
どうもお腹が空かない。行きたい店は幾つかあるが、食欲が沸かない・・
という事で、釧路と言えば和商市場。ここでご飯少な目にした勝手丼を頂く事にしました。我ながらナイスアイディア。
今迄何度訪れたか分かりませんが、2年ぶり位かな?
市場に一歩足を踏み入れると、店の方々が私に声を掛けるべく一斉にコチラに目を向けます。。(怖) 一応ぼかしておきます。
まずはご飯と蟹汁を購入。
ご飯は最小の120円のものを注文。
これなら食べられる。
続いて刺身を購入します。
市場だからと言っても決して安くはありませんが、
一見してモノは良さそうです。
ネタは豊富。但し、思いつくまま注文して行ったらお値段がビックリ価格になりますので注意が必要です。
私が頼んだもの・・最小の御飯、ホタテ、イクラ、本マグロの赤身×2、中トロ、卵焼き、数の子。それにカニ汁。全部で2,000円です。いかがでしょうか?
安いとは言えませんが、これはレジャーなので。。ただ、刺身はとても美味しかったです。
魚を市場で買って、持ち込んで調理をしてもらう事も可能。面白いですね。
とりあえず釧路まで来ましたが、その後は霧多布方面に行こうか、帯広方面に行こうか悩んだ末、温泉地帯の帯広に向かう事にしました。
道の駅、しらぬか恋問。昔はよく立ち寄りましたが、今日はスルー。
と思ったら、すぐそばに新しい道の駅が建造中でした。なんでも2025年にオープンらしい。かなりの巨大建造物だ。これは楽しみ。
鶴居峠を越えて来て既に泥だらけのアウトバック。心置きなく様々な悪路の海岸線を走ります。ロードスターではありないルートに新鮮な気持ちになる。。
で、本日の宿泊地は浦幌町にあるキャンプ場です。
コチラは初めての訪問です。
管理棟。直感的に穴場的なキャンプ場だと思いました。
見よ、ゴミ袋の種類を。。こんなの初めて。何も考えずにビニール系を入れるゴミ袋の一番小さいのだけ下さい・・と言ったら、なんと400円でした。これ、フルセットで買ったら幾らになるの? 高いわー!
一般的なのはフルセットで200円程度ですからね・・。
PM4時位だったのでテントを張る余裕もあったのですが、つい面倒になりバンガロー(電源付き3,500円)に泊まる事にしました。
テントやシュラフが朝露や結露でビチャビチャになるので、撤収時の片付けや帰宅後の乾かし作業が大変なのです。
場内は大変整備されていて、施設は古いものの素晴らしい。
私が借りたバンガロー。いつぞやのバンガローと違い、バッチリ清掃もされており、モチロン網戸もしっかりとしていました。
80m位離れたところにあるトイレ。ちょっと遠いなあ。
少々古いですが綺麗に清掃されており、気持ちが良いです。
新し目の炊事場も清潔感が溢れていました。
電源付きオートサイト方面を見学。若干傾斜が気になるものの、広いサイトで良いと思います。周囲は完全な森林で夏は虫が凄そうですが。
バンガローに荷物を運んでからキャンプ場から18キロ離れた「うらほろ留真温泉」にやってきました。寝る時は綺麗な体で寝たいので・・。
とても綺麗な施設で、特に食事セットが魅力です。ただ、今回は浦幌町の街で食事をしようという事で入浴だけにしました。
(上)こちらの施設の温泉施設です。29.5℃の源泉を加温しております。
(下)豪華設備のコテージもあります。フル装備でありながら大変リーズナブルで(10月だと16,000円)いつか利用したいですね。
※画像はうらほろ留真温泉さんのHPより引用させて頂きました
温泉からの帰り道。なんとも良い黄昏に包まれました。
癒しとはこのこと・・数分間ココで佇んでしまいました。
道東を中心として展開するスーパーのフクハラさん。
実は浦幌町の街で外食の予定を立て、目ぼしい飲食店を3か所ピックアップしていたのですが、全て予想外の閉店であった為、やむを得ずコチラで夕食を買い出しする事にしたのです。
田舎の飲食店あるあるです^^;。
バンガローで頂く夕食はカニクリームコロッケとおにぎり。
なんでこうなるの?といった感じですが、ビールを飲み、ラジコを聴きながら食べるカニクリームコロッケもオツなものです。
コット(ベット)とウレタンマットを用意しましたが、結局ノビノビ横たわる事が出来るウレタンマットに電気毛布を敷いて寝る事にしました。
今夜は気温が10℃以下になるようで、電気毛布は最高の眠りを保証してくれます。
コチラのバンガローは綺麗な絨毯敷で、バンガローと言えば板床が当たり前ですがポイントが高いです。くつろげました。
で、PM8時半には就寝ZZZZZ・・
はい、いつも通り、AM2時に目が覚めました。小腹が減ったので朝食とします。
軽く炙った絹艶にマルシンハンバーグとトマトを乗せて頂きます。
珈琲は家から持って来たブルマンで貴族の気分です。
キャンプ場のリヤカーで荷物を積み込むのは10年ぶり位でしょうか。面倒くさがりの自分はいつもオートサイトを利用するので新鮮な気分。
本当はAM5時にキャンプ場を出発予定でしたが、二度寝で熟睡してしまい、AM6時の出発になってしまいました。
早くに出発するのは理由があります。。
帯広は温泉地帯です。コチラ「アサヒ湯さん」は私の地元旭川ではあり得ない源泉掛け流しの銭湯です。
日曜日だけAM6時から営業しているのですが、出遅れました。AM6時45分に到着しましたら駐車場が一杯です。実際は1か所スペースがあるのですが、狭くてアウトバックは駐車出来ませんでした。
諦めて次に行きます。今日は帯広の温泉3軒をハシゴするつもりだったのですが・・。
続いてやった来ましたのは「天然温泉ホテル光南さん」です。もちろん源泉掛け流しの温泉です。
こちらでは入浴料500円+900円で朝食バイキングも頂けるので、風呂上がりに食事をしようと目論んでやって来たのです。
入浴は出来たのですが、余りの大人気で朝食バイキングの待ち人数が凄く、結局朝食は頂かずに帰って来ました。
本当はもう一軒、温泉に行く予定だったのですが、何だか疲れて来たので帰宅する事に。180キロ先の自宅に帰還です。
今から帰ればAM11時には自宅に到着します。
コンビニでおにぎりやパンを買い、田舎道で食べながら走ります。
士幌町にある理容店「バーバー馬場さん」。信号待ちで撮影。
いつ見ても凄い店名と驚いてしまいます。
すっかり秋の雰囲気の糠平温泉郷を駆け抜け・・
幌加駐車場で最後のトイレ休憩。
両サイドを白樺の木に挟まれた国道273号線を三国峠に向かい走ります。
最高のツーリングルート。景色はすっかり秋ですね。
画像のずっと向こうに三国峠そばの橋が見えます。
松見大橋です。オープンカーでは無いので大自然を体で感じる事は出来ません。
層雲峡温泉街。あと60キロ余りで自宅の地点。
行き当たりばったりの旅はやはり楽しかった。これから仕事が忙しくなる予定です。今年はこれが最後の遠出になるかも・・?
という事でまた^^/